経済1次エネルギー理論 日本経済と世界経済

日本だけで経済は回らない


日本経済をぐるぐる回すにはエネルギーが必要だが、資源エネルギー庁の調査では日本のエネルギー自給率は2018年で11.8%だ。


1次エネルギーを9割近くも輸入に頼らなければならない状態である。エネルギーがなければ経済が回らないことを考えると、危機感が募る。


海外も当然、無償でエネルギーを日本のために調達してくれるわけではないから、このために外貨が必要だ。


よって日本経済は今の水準を維持するためには外貨を稼ぐ人達の存在が必須であるということができる。


そう考えると、本質的には国内向けの産業は全て、外貨を稼ぐ人達がより生産的になる、またはその生産的な生命を維持するためにあると考えられる。


ところで、この観点において、たとえば最近勃興しているVtuber達は多くの外貨を稼いでくれているため、かれらの日本経済への貢献は計り知れないと思うのだがどうだろうか。


また、日本で稼いだ金で米国ETFを買っている人たちは、配当やキャピタルゲインがあれば外貨を稼いでいることになる。また、国内ETFなどに投資をしてきた人たちも、日本企業の国際競争力の獲得に一定の貢献をしている。これもこの観点から素晴らしいことだと言える。時に、何も考えずにETF投資信託などに資金を投じてキャピタルゲインインカムゲインを得ている人たちは世間からあまり良い印象を持たれていないように見える。しかしよく考えれば、浪費を我慢して、ETFに資金・資源を投じるのは良いことであるのは間違いない。


今回、本質的に、高速回転する日本経済に誰かが給油しなければいけないとする理論を導入した。これは日本経済に限らず世界経済にも適用することができる。ぐるぐると回る世界経済にはエネルギーが投入される必要があり、それは現在地球から有限な資源を次から次へと掘り出すことで行われている。この理論上は経済が過熱すればするほど地球への環境負荷が上昇し、持続可能ではない。しかしながら将来的に太陽からエネルギーを取り出し続けることができれば、経済の過熱と環境負荷が必ずしも相関しなくなり、人々は更なる経済的繁栄を享受することができるようになる。2022年3月現在、投資対象としての持続可能エネルギーのブームは過ぎ去ったように思えるが、この分野は地下資源が有限である以上、将来的に比較的優先度の高い技術であるため、熱狂が無い今、投資する時なのではないだろうか。


 


2022年3月6日 Lulutaso総合研究所 主席研究員 Hasetaso


 


参考資料


財務省貿易統計


https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time_latest.htm


 


エネルギー自給率


https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue2020_1.html


 


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